日本に生息するのはヒグマとツキノワグマの2種類です。
2種類とも古くから毛皮、肉、熊の胆(胆のう)を取るために狩猟が行われており、主に狩猟地域では熊肉を食べる文化が根付いています。
熊の胆は消化器系の諸症状に効果があり、漢方薬などに使用されています。
特徴
ヒグマはユーラシア大陸と北米大陸に生息しています。
日本では北海道から東北・北陸・中部地方の山中に生息する夜行性の動物で、12月中旬から4月まで冬ごもり(=冬眠)します。
川に入ってサケを食べる姿はテレビなどでも見かけますが、もともと雑食で、動物のほか、木の芽や果物などを食べ、特に冬ごもり前は大量に食べるので肉の味もよくなります。
洞穴や樹木の洞に巣を作り、メスは冬ごもり中に1~2頭の子供を産み、春になると3割ほど体重が減少します。
生まれたばかりの子熊は約400gですが、成体のオスは約400kgまで大きくなります。
ツキノワグマは東アジアに広く分布するヒマラヤグマに日本産亜種で、本州から九州に生息していますが、中国・四国地方では減少傾向にあり、すでに九州では絶滅したと考えられています。
ヒグマより小型で約80kg~100kgあり、オスメスともに全身が光沢のある黒褐色で、むねに三日月上の白い模様が特徴です。
人里離れた山中に巣を作り、子育て中の母子以外は単独行動をとります。
ヒグマ同様に冬ごもりをして、メスはその間に1~2頭出産します。
主に木の芽や果実を好みますが、昆虫・動物なども食べる雑食です。農作物や木の皮などもよく食べ、農林業の被害が深刻です。
味
一般的にツキノワグマの方がヒグマより柔らかく美味と言われます。
ヒグマは、サケが遡上する季節はサケばかりを食べており、サケの風味が肉にも付くために肉の味が落ちます。
逆に果実や木の実を多く食べる季節の肉はおいしくなります。
熊の肉は、それまで食べていた食材によってその質や香りが大きく異なるため、それぞれに合った調理法を選ぶことが望ましいようです。
また、狩猟後に行う血抜きや解体などの処理によっても肉の柔らかさや匂いが変わるため、上手な猟師が処理した肉を選ぶことが大切です。
おいしい季節・旬
狩猟期間は、北海道では9月15日~翌年4月15日、北海道以外の地域では10月15日~翌年4月15日ですが、各都道府県によって異なります。
一般的には巣穴で冬ごもり中または直前の3~4歳が一番脂ものっていて美味しいとされています。
インターネットや専門店では一年中購入できます。
おいしい部位
クマは筋繊維が粗いので、比較的きめの細かい内ももの肉が一番おいしいとされます。
厚い脂身は独特の風味があり融点が低いのが特徴なので、脂付きのものが好まれます。
下処理の方法
赤身肉で筋張っているので、熟成が必要です。
脂身の水分を抜いて、肉質を落ち着かせるため、最低1か月程度は熟成させましょう。
熟成が進むと、脂身は黄色く、赤身は黒ずんできます。
おすすめの調理法
脂身の多い肉は、古くからみそ仕立ての鍋に入れたり、汁物にすることは多くありますが、玉ねぎやキャベツと一緒に焼肉にしてもおいしく食べられます。
脂身の少ない部位は煮込み料理に向いています。
煮るとすぐ固くなりますが、しばらく煮込んでいくと柔らかく繊維がほどけていきます。
赤ワインで煮込むとワインの味が立ってしまうので、トマトや白ワインと香味野菜で煮込むほうが、素材の香りや美味しさを感じられるでしょう。
まとめ
熊肉は体を温める効果や滋養効果が高く、コラーゲンも豊富に含まれているので美肌効果も期待できる女性にもおすすめの食材です。
レトルトカレーや大和煮の缶詰のような調理済みのものもインターネットや各地の土産物店などで販売されているので、一度試してみてはいかがでしょうか。
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