ヒヨドリは主に果樹園を荒らす害鳥として農家の人々に嫌われている存在ですが、未だ食用としての認知度は低く、ごく一部の猟師たちの間でしか食べられていません。
猟師に駆除を依頼しているような農家の人たちですら、ヒヨドリが食べられること、美味しいことを知らない場合が多いようです。
しかしながら最近は、ジビエ料理専門店など取り扱うお店が少しずつ出始めていますので、これから注目されていきそうなジビエのひとつです。
特徴
体長は30㎝、体重200g程度で一般的な鳥の形よりややほっそりしています。
サハリン、日本、朝鮮半島南部、中国南部、フィリピン北部に生息しています。
全体は灰色で頭の毛はやや長く、頬は茶色、腹は白で、外見にオス・メスの差はありません。
雑食性で昆虫や植物を食べますが、特に果実や花の蜜を好んで食べ、里山近くに林に営巣し、民家の近くにもいます。
人にも良く慣れる鳥で、平安時代には貴族の間でヒヨドリを飼うことが流行し、愛玩されていたという記述もあります。
※現在はむやみに野鳥を飼うことは鳥獣保護法により禁じられています。
狩猟方法は散弾銃やカスミ網で捕獲することが主流です。
野鳥にしては用心深さにかける習性で、銃声などに驚いて一時は退散しますが、特に果樹に群がっているときはすぐに舞い戻るため、猟師初心者でも比較的狙いやすい鳥と言われています。
味
クセの少ない淡白な赤身肉で、果物を多く食べているものは甘みがあり、果樹園が多い地域で捕獲されたものが好まれます。
果物の中でもミカンを食べて育ったものは特別に美味しいと言われています。
小さい個体は少し苦みがある場合があるので、可能であれば大きなものを選んでください。
オス・メスによる味の違いはありません。
おいしい季節・旬
北海道では10月1日~翌1月31日、本州以南では11月15日~翌2月15日までが猟期です。
日本を中心とした東アジアの一部にしか生息していないため、輸入品はありません。
ジビエとしての認知度もまだまだ低いため、また、日持ちがしないこともあって、国内の流通もありません。
猟師から直接購入しましょう。
おいしい部位
大きい鳥ではないので丸のまま調理するのがおすすめです。
もも肉、むね肉に分けて調理することもあります。
下処理の方法
硬直が解けていれば、熟成するは必要ありません。
毛を抜いて内臓を取り出し、産毛を焼き切ります。
あまり日持ちはしないので、2~3日以内に調理しましょう。
もし、すぐに調理しない場合は急速冷凍してください。
おすすめの調理法
大きく硬い骨だけを取り除いて、小さな骨は叩くか包丁を入れるなどして食べやすくしておき、短時間でパリッと焼きます。
ヒヨドリは小さい上に肉汁が抜けやすいので、非常にパサつきやすい肉です。
火を入れすぎないように注意してください。
果実を使ったソース、特にマーマレードなどの柑橘類を使用したものとは相性がいいです。
そのほか、塩コショウで下味をつけて唐揚げにしたり、焼肉のたれや醤油だれでつけ焼きした焼き鳥もおすすめです。
燻製にしても、淡白な肉の味と香ばしいスモークの風味がよく合うと思います。
注意点
ジビエでは、内臓は一般的に味に深みを出すために使用することが多いのですが、さっぱりと甘みのあるヒヨドリの場合はあまり使用しません。
まとめ
まだまだ食用としての認知度が低いヒヨドリですが、その美味しさは少しずつ評価されつつあります。
一般的に購入できる場所は無く、入手困難な状態ではありますが、人気が出る前にまずはジビエ専門店などで試してみてはいかがでしょうか。
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