日本では、昔から童話や慣用句にも登場する最も身近な鳥、スズメ。
古来より、春から夏は害虫を食べる益鳥と重宝されていますが、秋口からは稲穂を食べる害鳥として駆除され、農業が盛んな地域を中心に食用とされてきました。
以前はその辺の庭先でもよく見られたスズメですが、最近は減少傾向にあり、特に都心部ではほとんど見られなくなっています。
また、鳥肉と言えばニワトリのことを指すようになった今では、スズメ肉を食べる文化も無くなりつつありますが、昔は「焼き鳥=スズメの丸焼き」でした。
特徴
スズメは体長約15㎝、体重20g前後と小さく、人家のすぐ近くに生息する鳥類です。
ポルトガルから日本まで、ユーラシア大陸に広く生息していますが、北緯60度を超える北側とインドにはいません。
最近日本では生息数が激減しており、50年前の10分の1以下ともいわれています。
また、猟師自体も高齢化の為減少しており、捕獲量は激減しています。
近年は鳥インフルエンザなどの影響で中国からの輸入も停止しており、一般にはほとんど流通していません。
味
スズメはかつて、小鳥の中で最も美味で、焼き鳥が最高、とまで言われていました。
主に串焼き(焼き鳥)にされますが、肉感は少なく、頭の脳みそはトロッとしていてレバーのようと形容され、体はカリカリとした食感で骨まで丸ごと食べられます。
スズメ肉は丸ごと食べられるので、カルシウムや鉄分が豊富で、骨粗しょう症予防、高血圧予防、貧血改善効果などが期待できます。
またビタミン・ミネラルも豊富です。
おいしい季節・旬
国内では猟の期間は11月15日から2月15日と決められています。
この時期のスズメは「寒すずめ」と呼ばれ、稲を中心とした穀物を食べているので脂がのって美味しいとされます。
また、流通しているものは冷凍品が中心で、1年中食べることができます。
特別な道具を必要としないので、銃や罠を使用しない方法であればだれでも捕獲できます。
現在は、スズメが集まるところに網を立てておき、スズメが来たところで網を倒して採る「むそう網」という方法で捕獲するのが主流です。
※狩猟には細かく法律が定められており、狩猟免許を持たない者の法定猟具を使用した猟や、獲物の売買は禁止されていますので、ご注意ください。
おいしい部位
小さいので丸ごと骨まで食べられます。
下処理の方法
丸のままの場合は、毛をむしり取って内臓を出し、産毛は焼き切りましょう。
処理済みの加工品の場合、下処理は特に必要ありません。
硬直が解けてから調理しましょう。
おすすめの調理法
串に刺して、焼き鳥のように醬油などを合わせたたれにつけて焼きます。
お好みで山椒をふりましょう。
頭部(脳みそ)はレバーのようにトロッとしており、身はカリカリしていて、骨まで丸ごと食べられます。
もともと「焼き鳥」とはスズメの丸焼きのことを指し、稲穂を食べる害鳥であるスズメを捕って丸焼きにして食したのが始まりともいわれています。
京都の伏見稲荷大社のあたりでは、スズメやウズラの串焼きを出すお店が今も数軒あります。どれも100年以上の歴史がある老舗ばかりです。
まとめ
2~30年ぐらい前まで、特に稲作の盛んな地域では、居酒屋やスーパーのお惣菜コーナーなどでも定番メニューとして提供されるくらい身近なジビエでしたが、今ではほとんど見かけなくなりました。
流通もごくわずかしか無いので、入手は困難と言えるでしょう。
インターネットでもほとんど取り扱いが無いため、猟師から直接購入するか、または自分で捕まえてみましょう。
手軽に食べてみたいのであれば、伏見稲荷大社へお参りに行き、参道のお店で注文してみてはいかがでしょうか。
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